愛知県の高校入試の概要を説明します。細かいところは書いていません。全体像を把握するつもりで読んで頂けると幸いです

一般選抜


 公立高校(国立を除く)

尾張地方の中学生の場合、尾張1郡・2郡のAグループから1校、Bグループから1校の計2校を受験できます。
尾張1郡を選択した場合、尾張2郡の高校は受験できません。同様に尾張2郡を選択すると尾張1郡からは選択できません。

通常、多少挑戦的になる高校(模試で50%~80%程度)の高校を第一志望とし、ほぼ確実に合格できる高校(模試で80%以上)を第2志望とします。

最近は平均的なレベルの高校(東郷高校や豊明高校など)でも定員割れすることがあるため、内申がALL2程度の生徒でも模試で合格率80%を超えることがありますが、進学後に留年・退学するケースを散見するため、中学校や塾と相談してから決めるようにしましょう。

 

 

不運にも2つとも不合格となった場合、通常は私立高校へ進学します。

 

 私立高校

愛知県には私立高校が50余あります。
入学試験日は3日間に振り分けられており、試験日が重複しない3校まで受験できます

令和7年度私立入試

試験日は公立高校より1か月前(1月中旬)です。

2校受験する人が多いようです。
通常、すべり止めとして確実に合格できる高校を1校は選択します。

もう一校、自分のレベルに適していると考えられる学校を選択します。

本命が私立高校で公立高校をすべり止めとする場合も、念のため私立高校をもう1校すべり止めとして受験した方が無難です。

私立高校を1つ合格しておくと、公立入試当日のプレッシャーが和らぐため、1校はなんとか合格しておきたいところです。

私立高校と公立高校の進学に迷った場合、その二つの高校が学力的に同レベルで、なおかつ金銭的に無理がないなら公立高校より私立高校への進学をお勧めします。

一般的に私立高校の方が面倒見がよく、学習環境が整っています。

 

【補足:愛知県私立高等学校等授業料軽減補助金について】

2020年度以降、私立高校の授業料に対する補助金が拡充されました。

年収次第では、私立高校でも授業料を補助金でほとんど賄うことが出来ます。

 

授業料軽減補助制度(愛知県私学協会)

修学旅行や制服など補助金の対象外となる費用もあるため、実際に必要な費用は志望校のHP、パンフレット、説明会等にてご確認下さい。

 

 国立高校・高等専門学校

愛知県には国立高校は名大付属高校と愛教大付属高校があります。高等専門学校は豊田高等専門学校(通称:豊田高専)があります。
上述の私立高校・公立高校とは別に受験が可能です。

国立高校や高専は第一希望として受験し、合格した場合そのまま入学するのが通例です。
豊田高専の場合、合格後、入学確約書の提出が必要となります。

試験日程は私立高校入試と前後(1月上旬~中旬)し、日程が重複しないように設定されるようです。

国立高校を合格した状態で公立高校を受験した場合、公立高校の合否に関わらず国立高校の入学は強制的に辞退することになります。

 

 公立定時制・通信制高校

前期選抜と後期選抜があります。
前期選抜は全日制高校との併願が出来ません。
後期選抜は公立一般入試の合格発表後で3月末になります。

 

推薦選抜/特色選抜


 公立高校(国立を除く)

愛知県公立高校の推薦選抜/特色選抜は一般入試の3週間ほど前に実施されます。
推薦選抜は面接のみ実施されます。
(専門学科は実技を要求される場合あり。)
中学校から推薦してもらう試験形式であるため、中学校内で選考会があります。
同じ高校に志望する生徒が多い場合、推薦の基準を満足していても選考会で落ちることがあります。

推薦選抜を選択するパターンは大きく2つで
① 中学時代の実績を高校入試に生かしたい生徒
  例:諸輪中学・東郷中学のボート部の生徒が全国大会入賞実績を生かしてボート部のある東郷高校に推薦してもらうパターン。
② 真面目で授業態度が良く、提出物等をしっかり出して来たのでそこを評価して貰いたい生徒(内申点が高めの生徒)。

特色選抜はその高校/学科ごとに選抜方法が定められています。
特色選抜の推薦選抜との大きな違いは、学校からの推薦状が必要ないことです。
(募集要項が定められているので、基準を満足する必要はある。)
『将来の進路目標やその高校・学科で学ぼうとする意欲、学科やコースに関連する分野での能力・実績などを重視します。』
実技試験を求められることが多いですが、これまで推薦選抜でも実績として評価されにくかったことが評価される可能性のある試験です。

推薦選抜と特色選抜は併用が出来ないのでそこだけ注意して下さい。

推薦選抜/特色選抜で不合格だった場合、一般選抜で他の高校を受験しても問題ありません。
(以前は推薦選抜で不合格の場合、同じ高校の一般選抜で再判定されました。)

 私立高校

愛知県の私立高校の推薦選抜は1月中旬に実施されます。

愛知県のトップ高である東海高校、滝高校、名古屋高校等以外の高校は学校推薦を獲得した段階でほぼ合格が決まります。
通常、2学期の内申が決まった直後の2学期12月の三者面談で推薦を貰えるか学校から回答を貰えます

2学期に内申点が上がって私立推薦を再検討する場合も早めに動けばまだ間に合うようです。

生徒が所属するスポーツクラブのコネを利用したスポーツ推薦の場合、3年生1学期の内申で推薦選抜の合否判定をする高校もあるようです。

 

こちらのブログ記事もあわせてどうぞ。