愛知県公立高校入試の第一志望の倍率は正味どれだけ?

愛知県の場合、複合選抜で2校を受験できます。
合格倍率は第一志望と第二志望の生徒の合算となっているため、第一志望校の正味の倍率が分かりません。

私の興味は、当塾の合格率が世の中の平均と比べて高いのか低いのか知りたいというところにあります。

ざっくりとした計算なのでご参考まで。

第一志望不合格で第二志望に回った生徒のほぼ全員が合格すると予想されるので、第一志望の高校は実質的な合格枠が狭まり、公称倍率より倍率が高くなるのではないかという予想です。

2023年度高校入試の追跡調査資料(学悠出版)から第一志望合格者数、第二志望合格者数、不合格者数を抜き出して、第一志望の合格率を計算しました。
第一志望の推定倍率 = 第一志望合格者数 / (第一志望合格者数 + 不合格者数)
第二志望の生徒は全員が合格している前提で計算しています。

追跡調査の結果なので、実態からは多少上下するかもしれません。

第1志望
合格者数(人)
第2志望
合格者数(人)
不合格者数
(人)
第一志望の推定倍率 倍率
(公式)
旭丘 56 31 1.55 1.67
明和 56 28 1.50 1.73
向陽 52 81 2.56 2.24
千種 44 21 44 2.00 2.40
瑞陵 59 15 62 2.05 3.71
桜台 57 22 38 1.67 2.01
菊里 50 18 68 2.36 2.79
旭野 98 12 52 1.53 1.94
名東 43 33 57 2.33 2.28
昭和 94 13 92 1.98 2.36
熱田 115 10 179 2.56 3.81
天白 56 55 122 3.18 3.08
日進西 57 47 55 1.96 1.94
東郷 33 32 9 1.27 1.89

【結果】
私の予想は外れていました。

①基本的に第一志望で受験する場合の実質倍率が、公称倍率を大きく上回ることはない。

トップ高の滑り止めである『千種』『瑞陵』『桜台』『菊里』を第一志望とした場合の実質倍率は『公称倍率-0.4』程度と見て良さそう。
こればトップ高不合格で第二志望校に流れ込んでくる生徒の人数が比較的少ないためと推定。

③『旭野』『昭和』『熱田』は滑り止めとしての使い難さ(第2志望にする生徒が少ない)からか、第一志望とした場合の実質倍率が公称倍率より低い。

偏差値50を下回ると途端に実質倍率が下がる。

 

予想は外れましたが、当塾の天白高校の第一志望の合格率が83%に対して、世の中一般の合格率が31%なので、十分に合格率は高いと言えそうです。

あと、東郷周辺の生徒から人気の名東高校・天白高校を第一志望で受験した場合、実質倍率は公称倍率と変わらない3倍程度という結果。
今年も熾烈な戦いが繰り広げられるんですね。
あぁ、胃が痛い。

 

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