近隣の中学校で3年生にそう話した先生がいるそうだ。
私もこの意見には賛成する。
受験を個人戦と捉える生徒は多いだろうと思う。
『周りをいかに出し抜くか。』
『友人にいかに勝つか。』
そんな風に考えている人もいるかもしれない。
実際には違う。
自分一人では勉強できないから、塾に行く。
ライバルがいるから頑張れる。
人の集まるところに行けば、情報交換が出来る。
『受験は団体戦』
友人と競争すべきでないという話ではない。
友人と競争もしながら、皆で上を目指そうという話だ。
少し、私の大学受験の話をしよう。
高校3年生の時、定期テストの席は【あいうえお順】だった。。
すぐ後ろの席は鈴木君。
(私の苗字は柴田なので。)
彼が私の最大のライバルだった。
彼とはいつも勉強時間を競っていた。
『昨日、2時まで勉強したぜ!』
『おれは家で6時間勉強した。』
『日曜は12時間も勉強したぜ。』
そんな競争をしていた。
彼との競争は約1年間、受験が終わるまでずっと続いた。
そうやって、お互いを励ましあった。
結果、彼は東北大学、私は名古屋大学に合格できた。
高3の春の時点では、私も彼も1学年405人中で下位1/3にいたので、東北大学も名古屋大学も遥か合格圏外だった。
当時、旧帝大に現役合格するためには、菊里高校で100位以内が必要と言われていた。
二人とも150人以上をごぼう抜きしたことになる。
彼だけでなく、他の友人とも刺激しあっていた。
結果、高3時の私の周りの友人は現役合格、1浪合格と様々だが、大体、名工大、関関同立以上には合格していた。
名古屋大学の大学院入試の際も私は合格圏外にいた。
大学受験の時よりはまだましで、140人程度中で110位にいた。
100位が合格圏と言われていた。
毎日友人たち集まり、毎日一緒に勉強した。
友人の一人は、過去問を集めて入試問題の予想を立て、その予から立てた方針に従って皆で勉強をした。
大学院を合格した先輩からも情報収集をした。
分からない問題は教えあった。
(私は出来が悪かったので、教えてもらうばかりだったが。)
一人では勉強が続かなかったかもしれない。
結果、私の友人グループは誰一人欠け落ちることなく、私を含め全員が合格することが出来た。
受験に落ちたのは、誰とも交わらず一人で受験勉強していた人達だけだったと思う。
自分たち以外の勉強グループもあったが、全員合格していた。
要は個人で頑張るより、友人と励ましあい、その集団全体のレベルを上げるように振舞った方が結果として実力はつくのだ。
なので、独力で勝ち抜ける人にはある意味尊敬すらする。
圧倒的に不利な条件の中、勝ち残ってきたのだから。
大学院入試で他大学からの受験し、合格を勝ち取った友人は努力家であったし尊敬もしている。
努力する雰囲気がない中で、一人で努力するのは精神的にも負担が大きい。
努力する雰囲気が出来ている中で、皆で努力する方が結果として実りは大きいだろう。