中3の頭から愛知県高校入試の過去問を解かせたいと言う話があったので、説明します。
まず、過去問は受験勉強に使えるかという話。
使えます。
中3の頭から使ってもよいかという話。
ダメです。
愛知県高校入試は、愛知県の中3生、約7万人が受験します。
(私立進学生がいるので実際には5-6万人かな。)
当然、入試問題は考慮と審議を積み重ねて作られた良問だけで固められています。
受験生たちの実力を測るため、出題の1問1問に深い意図があります。
受験問題には受験生にどういったことが出来て欲しいかという要求が隠されています。
その要求は毎年大きく変わるものではないはずなので、その出題者側の要求に沿った問題を解くことは非常に重要です。
過去問を中3の春から解き始めることは有効かという問い。
有効ではありません。
まず、中3の内容を勉強していないので、解けない問題が1/3以上含まれています。
また、昨年度や今年の入試問題のいずれかは入試直前の力試しで解くのがよいかと思います。
そのため、中3の最初から過去問を使いつぶしたくありません。
過去問は問題数が限られています。
遡って10年前までの過去問を入手した場合、問題数は増えますが10年前の問題は出題の範囲が今とは違います。
特に社会などは10年前の問題が今も有効かというと、不安を感じます。
まぁ、えらそうなこと言えるほど社会の問題を解いていませんので、確証はないですが。
また、過去問には難易度の高い問題も多く含まれているため、基礎の足りない低位層~中位層には不向きです。
上位層の場合も、受験勉強で一通りインプットし直してからでないと使いたくありません。
受験に必要となる基礎知識がそろった状態で、それを受験でどう活用していくべきか学ぶのが公立高校入試問題の過去問の使い方と考えます。
つまり、アウトプットの練習用です。
少なくとも、夏休みまではインプット中心でいいと思います。
過去問で出題された問題に焦点を絞って、知識を身に着けさせようという狙いだとしてもお勧めは出来ません。
ヤマを張って勉強することになるだけなので。
仮に上手くはまって、希望する高校に進学できたとしても、進学先の高校で基礎学力不足で落ちこぼれる可能性が高いです。
その先の人生でもヤマを張って生きていくのでしょうか?
さらに言うなら、過去問を使って勉強するとしても、愛知県の過去問10年分を使うより、もっと適切な問題集があります。
こんなのとか。
繰り返しますが、上位層向けです。
ちなみに、大学受験の場合は過去問から問題の傾向を知ってから勉強していくことは重要らしいです。
昔からそうっだったのかしらん?
私個人の大学受験では過去問なんて解く時間はなかったんだけどね。
過去問はセンター試験が終わってから、ざっくり見た。
センター試験の英語でコケて、英語長文の読解力に問題があることが発覚したから、長文読解とその他の弱点補強で過去問を解くどころではなかったよ。
と書いてみて、しっかり過去問の分析と自己分析をして二次試験に望んできる自分を発見!
過去問って大事だね。
でも、自己分析が出来ていないと、過去問って意味ないよね。
結論
過去問よりさきに自己分析。
物事には順番があります。
まずは、模試を受けて自己分析し、弱点を補強せよ。
過去問を使った勉強は基礎力を上げてからで十分です。