得意教科を伸ばすか、苦手教科を克服するか、どちらがよいでしょう?
『得意教科を伸ばした方が良い』
という意見の方が多いかもしれません。
理由は、
① 得意教科で獲得した知識・経験が他の教科にも反映されるため。
例えば、通知表で理科で『5』を獲れる生徒の場合、数学と社会が『3』となることは稀で、大半が『5』か『4』を獲ってくる印象です。
理科で『5』を獲れる生徒の場合、計算問題や暗記問題の勉強のコツを心得ているので、数学や社会でもよい成績を取れることが多いです。
小中学校で成績上位の生徒達が通知表の『4』と『5』を独占するのは、これが理由だと思います。
つまり、得意教科がほかの教科にもプラスの影響を与えているためです。
(詳しく知りたい場合は『特恵効果』、『学習の転移』を調べると良いです。)
『得意教科が一つもない』という生徒さんは、何とか一つ勉強の柱になる『得意教科』を作れると他の教科にも良い影響を与えると思います。(特に小中学生の場合。)
➁ 大学の一般選抜では受験科目を選択でき、得意教科があった方が有利なため
最終目標をどこに置くかによって方針は変わってきます。
目標として設定できるものが中学校の定期テスト、高校受験、高校の定期テストがあって、その後に就職活動/大学受験があります。
大学の一般選抜を目標と設定した場合、得意教科があった方が強いです。
苦手科目は、大学の一般選抜(特に私立の場合)で選択しなければよいので、得意科目で勝負できます。
ただし、大学入試を一般選抜で勝ち抜こうって学生はは中学校時代に主要5教科の偏差値が60以上だった生徒に限られてくるので、大半の生徒には当てはまりません。
『苦手教科を克服した方がよい』とした場合、その理由は、
(a) 高校から就職の斡旋や大学への推薦をして貰う場合に、全教科の評定平均(=内申点)が必要となるため
全教科の成績が必要なので苦手教科があると、足を引っ張ります。
例えば、推薦を貰うために評定平均で『4.0』が必要だとしましょう。英語が苦手な場合、高校英語では『論評』と『英コミュ』の2つがあり、その2つともが評定『2』になると、評定平均が『0.25~0.3』程度下がります。
他の教科の評定が全て『4』だった場合、評定平均が『3.70~3.75』程度になる計算です。
これを評定平均『4.0』以上に持ち上げるには、他の教科で評定『5』が4つ必要になります。
一方、高校物理で評定『5』(5段階評価)を取れるとして、物理の勉強をそれ以上にどれだけ頑張ってもすでに成績の上限に達しているので評定平均は上がりません。
その場合、就職・受験対策を目的とした場合は、物理をそれ以上に頑張るのではなく、その余剰エネルギーを苦手教科に振った方が勉強効率は良いです。
得意教科は頑張れるけど、苦手教科から目を逸らしたい生徒さんも多いと思います。
上述(①)の通り、苦手教科を諦めてよいかどうかの判断は、得意教科が大学受験(一般選抜)で通用しそうか否かが重要です。
例えば、中学時代に数学が『4』で他が『3』だったとしましょう。
数学を武器に大学受験(一般選抜)を戦えるかというと、多分無理でしょう。
だったら、高校では数学で評定平均『5』を維持しつつ、ほかの教科は『4』ないし『5』を目指したほうが、就職・大学受験(推薦選抜)は有利に働きます。。
就職・大学進学で有利に進めるためにはどうすればよいかを考えて、悔いのない選択をしましょう。
当塾は、生徒さんの数学の苦手つぶしや数学を武器にして貰うことが得意な塾です。
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