塾に入って、すぐに成績の上がる生徒と上がりにくい生徒がいます。
何故でしょう?
まず、平均前後の生徒は成績が上がりやすく、それ以外の生徒は成績の変動が少ないと言われています。
順位ベースで考えた場合、平均前後の点数を獲る生徒数が多いので10点程度の向上でも、順位が上がり易いです。
上位や下位の生徒の場合、10点程度では数字的に順位はそれほど変動しません。
(ただし、10位以内の場合、順位変動1つでもインパクトは大きいです。)
点数ベースで考えた場合、平均点前後の生徒は点数を上げるために必要な≪助走距離≫が短いことが多く、比較的に点数が上がりやすい傾向にあります。
数学を例に挙げて説明します。
下位の場合、計算速度や基礎知識が不足していることが多い。
計算速度が足りない場合、テスト範囲を勉強する時間が足りなくなります。
基礎知識が足りない場合、基礎知識を蓄えるところから始まるため、更に遅れが発生します。
例えば、連立方程式を勉強している2年生の場合、方程式が解けない生徒は方程式を勉強し直す必要が出てくる。
当然、テストには間に合わなくなる。
この基礎知識が足りない場合に復習にかける時間が私が言う≪助走距離≫になります。
≪助走距離≫が短ければ、勉強量の増加分がそのまま点数アップに繋がります。
上位の生徒の場合は、また話が違います。
例えば400点の生徒を考えた場合、50点アップして450点にするためにはミスを現状の半分に減らさなければなりません。
300点の生徒がミスを半分に減らした場合、100点アップの400点になることを考えると、上位は点数が上がりにくいことが分かります。
上位の生徒は点数を上げられる余地が少ないのですね。
そのため、≪助走距離≫が短く、点数を上げる余地の大きい平均点前後の生徒の点数が伸びやすいです。
塾の季節講習はそれまでに習った内容を復習し、この≪助走距離≫を潰すことが目的の一つです。
英数を勉強しても成績が上がらない場合、模試などで基礎知識が十分に足りているか確認しましょう。
勉強は量も大切ですが勉強する順序も重要です。
勉強する順序は勉強の質に繋がります。
基礎となる内容から積み上げるように勉強しましょう。