どうやら、公立高校は定員割れがさらに深刻化しそうです。
国公立高校については、愛知県全体で35クラス1,400名分の定員を削減するそうです。
また、私立高校は692名分の定員を削減する予定でした。
計、2,069名分の定員が削減される予定です。
それに対する、高校への進学希望者数の増減は2,159名減(12/5時点)。
おぉ、何とかなりそうだ。
ところが、公立高校への進学希望者数は3,342名減。
つまり、国公立高校は1,400名分の定員を減らしたが、公立高校への進学希望者はそれ以上に減速し3,342名も減ってしまった。
このままだと、さらに2,000名弱の定員割れが追加される見込みだ・・・。
令和2年度の2次募集人員(つまり定員割れ)は、1,560人だったので今年は最悪の場合それプラス2,000名の3,500名になってもおかしくない状況となってしまった。
この直接的な原因は、私立高校の人気が徐々に上向いているためのよう。
私立の志望者は昨年度比+8%の1,200人程度の増加となっている。
私立高校は692名分の定員を削減したが、実際には1,200名の志望者数増加の対応に追われることになったわけだ。
差し引きすると、私立高校全体では予定より1900名程度も定員をオーバーしている。
私立高校側はどう対応するのだろうか?
引き受けられるだけ引き受けるのだろうが、1900人を私立高校55校で分けても1校につき35人、およそ1クラス分の増加になる。
私立高校への進学希望者を全て受け入れることは無理そうなので、私立高校の倍率が上がることになりそうだ。
この結果は、高校無償化の影響が大きそうだ。
これまでは私立高校への進学は授業料がハードルになっていたが、2020年度4月からの高校無償化によりハードルが取っ払われた。
そうなると大学への指定校推薦枠を多く抱える私立高校や内部進学できる私立高校の魅力は大きい。
そもそも、何もしなくても生徒が集まる公立高校と、生徒を集めるために内部充実を図り試行錯誤を繰り返してきた私立高校では魅力が違う。
授業料というハンディキャップがなくなった今、私立高校の人気はますます高まるだろう。
さて、公立高校の定員割れが3,500名になることは流石にないでしょうが、昨年度の1,500名は大幅に上回りそうだ。