成績を(大きく)上げたい場合、週2回の塾+宿題では足りない生徒が多い。
足りないのは勉強量もあるが、他にすべきことがある。
個別指導塾に期待されるのは、預かっているお子さんの『分からないところを解消する』ことによって成績を上げて欲しいという漠然とした願いだ。
解消すべき『分からないところ』は学校の授業で進行中の内容ではないことがほとんどである。
つまり、中学2年生だったら中1年の時点で理解不足だったところが、中2で顕在化してしまい、『今、学校の授業が分からない』という状況に陥っていることがよくある。
その場合、1年生の内容にまで戻って『分からないところを解消する』必要が出てくる。
具体的な例を挙げると、2年の一次関数が苦手な生徒は1年の比例の内容の理解があいまいなことがほとんどである。
一次関数の場合、連立方程式を理解していないと解けない問題もある。この連立方程式を理解するには1年の方程式が前提となっている。
で、この方程式が苦手な生徒の場合、何割かは小学校で習う分数が苦手である。
上述の比例・連立方程式・方程式・分数が苦手だと、一次関数の内容が『わけが分からない』という状況に陥り、20点、30点という点数をとって帰ってくることになる。
それでは、そんな生徒にどうやって点数を獲ってもらおうか?
週2回の授業+宿題では無理に決まっている。
一次関数を理解するために必要な基礎知識は幅広いため、生徒によっては時間が全く足りない。
そのためプラスαで勉強して貰わないといけない。
上述は成績が中位・低位層の生徒の例を挙げたが、5教科で400点前後で立ち止まる生徒にも、基礎的な知識の抜けがある。
テスト範囲だけを勉強しても、成績は頭打ちになる。
上位層、中位層、下位層に分けて考えるとこうなる
※上位層、中位層、下位層の点数は目安。その学校・学年のレベルによって上下する。
① 上位層(教科合計が平均点+75以上)
点数を上げる余地が少ないため、大きく点数を上げるのは難しい。
点数より、順位の方が重要に感じるようになってくる。
英数が80点程度で上げ止まる場合、基礎に穴がある可能性が高い。
答案を見て弱点が明確に把握できるのであれば、弱点だけを補強してもいい。
弱点が把握できないなら、理解不足が点在しているので、一年生の内容から復習した方が近道。
② 中位層(教科合計が平均点±75点以内)
基礎はそこそこ出来ているため、テスト範囲だけを頑張って勉強しても、そこそこ点数が伸びることが多い。
生徒によっては、勉強した分だけ点数が伸びるように感じることが出来る。
基礎に弱点を抱えていることが多いので、それを補完した上で勉強に励むことで点数が一層伸びやすい。
③低位層(教科合計が平均-75以下)
点数を上げる余地が大きいため、点数を上げやすそうに見えるが大間違い。
上げる余地がほぼない超上位を除くと、一番、点数を上げにくい。
基礎が出来ておらず、新単元を理解するための土台が出来ていない上、演習速度も遅いことが多い。
そのため、テスト範囲を理解できないか、理解できても演習量不足で点数に繋がらない。
基礎から勉強をし直す必要がある。
やり直すべき基礎の内容も生徒によってピンキリのため、塾側は一番苦労する。
具体的に対処するには、長期休暇期間中に復習しておくのが良い。
新しい単元に入る前に、基礎知識を復習しておきたい。
成績が上がるようになるまで時間がかかることが多い。
言いたかったことは一つだけで、定期テストの成績に関わらず
『成績を上げるために復習することは必須。』
です。