中学三年生のほぼ半数の生徒が、教科書の内容が分からず、約15%の生徒は、そもそも文章そのものが読めていないことがわかりました。
(2017年9月時点、約二万四千人の調査において)
さて、あなたのお子さんは大丈夫ですか?
RST(Reading Skill Test) というテストの結果だそうです。
このRSTの性質を的確に示していると感じたコメントがこれ、
「こういうテスト(RST)を入社試験に採用したり、現在の社員に対し行いたいところだが、結果が恐ろしくて、出来ません。」
このコメントは会社の総務(人事・研修)か幹部の方でしょうね。
世の中のテストは相対評価が大半なのですが、このテストは絶対評価に近いですもんね。
日本語を読めているのかどうかが、はっきり結果として残ります。
『なぜ、間違えたのか』、『どうして日本語が読めないと判断されたのか』その理由を明確に突き付けられます。
社員の大半が、読解力なしと判別されたり、入社試験にくる学生の大半が読解力なしでは困りますよね。
購入した本にこのテストを全28問に縮小した体験版が掲載されていたので解いてみました。
こんなもん、全問正解するに決まっているだろうと思って。
そうしたら、間違えました。(;^ω^)
凡ミスもあるのですが、本気で間違えた問題が1問ありました。
で、解答に解説がないので調べました。
それが直喩表現されている文章を全て選ぶ問題。
~ように、~ような、~ようだ
という表現ですね。
「鬼のような顔」
とかが、直喩の文章です。
さて、それでは突然ですが問題を出します。
私が間違えた問題の類題を解いてみましょう。
小学生は分からなくてもいいです。
いや、よくないか。
『a 君のように暗い人は芸能人には不向きだ。
b 5年前の夏を昨日のように思い出す。
c いつものように部屋を真っ暗にした。
さて、この中から直喩を全て選びなさい。』
載っていた問題文を少し簡略化しました。
選択肢も1つ減らしました。
分からなかった人にヒントを出そう。
~ように、~ような、~ようだ
という表現は以下の3つの用法に分かれます。
①推測・推定
②例示
③比喩(直喩)
上述の3つの文章は、②か③のいずれかです。
①はないです。
このテストを積極的に導入すれば、日本人の読解力は上がると思うな。
テストの設計者はこのテストにおいてはテスト対策すべきではなく、純粋に日本語力を測る道具として利用してほしいようです。
テクニックで問題を解けるようになっても意味はない。
しかし、RSTが広まれば設計者が意図するような使われ方はされないかもしれない。
RSTのテスト対策で得られる知識は読解力に直結するので、日本語力をつけるための道具として発展していってほしい。
久しぶりに間違えた問題を調べ、復習して、楽しいと感じました。
この達成感を他の人にも感じてほしいと思う。
答え:b
君=暗い人 例示
5年前の夏≠昨日 比喩(直喩)
いつも=真っ暗 例示