『家で勉強をしてくれない』『テスト直前しか勉強しない』という相談は多い。
難しい問題で、その問題解決のために塾に通わせるのだと思う。
本質的な解決方法はないだろうか?
『家では勉強しないけど塾で勉強する』『塾で週2回勉強する。』
塾に通わせること自体が問題解決の一手法にはなっている。
しかし、親の願いは『自分で勉強できるようになってほしい』だ。
塾に通わせることは、本質的な解決方法にはなっていないようにも見える。
自立学習塾を名乗る塾は大抵、『自分で勉強できること』を一つの目標にしている。
なので、生徒が勉強してくれるための動機づけについてまとめた。
人をやる気にさせる動機づけは大きく2つに分かれます。
学習効果の大きさは
内発的動機づけ > 外発的動機づけ
です。
外発的動機づけ
簡単に言えば、もので釣る方法です。
『次のテストで平均点以上取ったら、こづかいアップ!!』
長期的な視野で見た場合、小学生なら
『毎日、1時間、本を読んだら小遣い〇〇〇〇円』
『本を読んだ時間×50円がお小遣い』
のように、結果にフォーカスするのではなく努力することにフォーカスした方が効果が大きいようです。
『勉強しないと叱る』
これも外発的動機づけに含まれます。効果は薄いです。
「叱られるのが嫌だから勉強しよう。」と思っているので勉強は形だけで中身のないものになります。
まぁ、形だけでいいから勉強して欲しいという親の気持ちも分からなくはないです。
個別指導塾の場合、『いい点を取って先生に褒められたい。』というのも動機づけになります。
点数を取った時はその努力を誉めてあげましょう。
努力してないけどいい点を取った場合は、承認はしますが褒めません。
褒めて伸ばすことをセールスポイントにしている個別指導塾はここに意識的に力を入れています(多分)。
私も出来る限り生徒を褒めるようにしています。
将来なりたい職業を生徒に聞くのも、動機づけを高めたいからです。
その職業につくために具体的にどれだけの学力が必要か知ることは、勉強を始める十分な動機づけになります。
また、具体的に労働する姿をイメージできると勉強に対する姿勢が良い方向に変わる傾向があります。
親の働く姿を子供に見せてあげることは、将来、実際に働くことをイメージさせるので、子供にとって良い効果があるというデータもあります。
内発的動機づけ
『子供が自分自身で勉強することに楽しみを見出したり、やりがいを感じること』が重要になります。
勉強することで得られる(精神的な)利益が必要です。
例えば、純粋に面白いから勉強するのが内発的動機づけです。
『絵が好きだから、自分の時間を使って絵を描いて果ては芸術大に入学する』とか、『音楽が好きだから楽器を練習して音大に入るとかミュージシャンを目指す』のが分かりやすい例でしょうか。
きっかけを作ってあげることが大事です。
私の場合、生徒を褒めてあげることも手段の一つですが、数学で点数を取らせて数学を面白いと思わせるのが常套手段です。
最初に点数を取らせてあげないといけないので100%成功する方法ではないですが、上がる子は数学だけで40-50点ぐらい上がるので、そうなればしめたものです。
数学を面白いと思うようになった生徒さんは数学だけは勉強してくれるようになってくれます。
ほかの教科を勉強するようになるかどうかは、また別の話にはなってしましますが、勉強に対して前向きになることが多い気がします。
動機づけは難しいので、ARCSモデルというものにに沿って行動した方がアプローチしやすくなります。